副校長の読書散歩 #23

和辻哲郎の著書

Selected by 安積秀幸副校長先生

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和辻哲郎さんは、姫路駅から播但線で5つ目の駅である仁豊野出身。
今も国道312号線沿いに和辻医院があります。
和辻哲郎さんの本は、学生時代に『古寺巡礼』を読んだ程度で
他は読んだことがありませんでした。
地域の偉人の著書を紹介された文を読み、
また友人からいただき読むことになりました。




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初版古寺巡礼
和辻哲郎 著(ちくま学芸文庫)


改めて『古寺巡礼』を読むことになったきっかけは、
『初版古寺巡礼』が、昨年4月22日の
神戸新聞コラム「正平調」に紹介されたことです。
学生時代に読んだ『古寺巡礼』は改訂版であり、
初版には改訂版にはない著者の感動や
熱い情熱がうかがえると書いてあったからでした。

早速、書店で購入し通勤の電車の中で読みました。
学生時代の『古寺巡礼』を本棚から探したのですが見つからず、
国語の先生に借りて比較しながら読んでみました。
写真も違い、文章も紹介文にある通りで、
私は初版の方が面白いと思っています。

この話を、お世話になっている教育委員会の方にお話をしました。
つい最近お会いしたところ、『初版古寺巡礼』を読んでおられるとの事でした。
さらに、私も知っている方ともこの本の話をされたとお聞きしました。
たまたま、別件でその方に電話することがあり、
『初版古寺巡礼』に話題が移り、しばらく読書の話に花が咲きました。

ちょっとした会話の中で、このような輪が広がっていくことは
本当にうれしく、また、楽しいことです。








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初旅の記
和辻哲郎 著(新潮社)


「姫路に出かける用があるので会いたい。」と
鳥取のYさんからうれしい電話がありました。
その時にいただいたのがこの本。

「姫路近辺の地名が多く出ており、安積さんが持っている方がよい。」
と言われて頂戴しました。
Yさんは、和辻哲郎全集を読まれた直後に
この本が出版され、購入されたとの事でした。

『初旅の記』は、和辻哲郎の中学校時代、
明治34年から38年にかけての日記です。
修学旅行記、そのあと夏休みの日記などが書かれています。

あとがきは奥様の照さん。照さんのもとに新潮社の藤野邦康氏から
姫路の生家で日記が見つかったとの情報があり、
出版されることになったようです。

読んでいて興味をひかれるのが、
我々同様、試験がうまくいかなかったときの
「もっと勉強しておれば・・・・・。」という後悔や、
夏休みの終わりには計画していた勉強に追われている姿等が
書かれていることでした。

また、一方で明治37年の「夏中休暇日記」には、

 平安の古都、奈良の古都、美しき記憶はあり。
 大和の野の陽炎、そよ、
 我は烈しき情を見る。遊志勃然としてうごきぬ。

という、「古寺巡礼」につながっていくような記述もあり、
なかなか興味深い一冊です。
しかし、非常に読みやすく、我々と似た生活を送っておられることや
悩み等も書かれており、和辻さんに親しみを覚えるとともに、
楽しく読み終えることができました。



* 「副校長の読書散歩」とは?
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兵庫県播磨高等学校

Author:兵庫県播磨高等学校
2021年に創立百周年を迎える兵庫県播磨高等学校です。
「読書の学校づくり」を推進中です。

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