伊豆の踊子 #selected by 国語科

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『伊豆の踊子』 川端康成
selected by 国語科 中尾和男先生


旅先の伊豆で、
一高生の「私」は旅芸人の一行と道連れになり、
その中の若い踊り子に魅かれる。

旅芸人たちの素朴で温かい雰囲気に包まれて、
彼女らの「いい人ね」という言葉にも、
素直に反応する「私」。
そして、下田港で見送りの踊り子たちと別れ
船が出た後には、快い涙が流れる。

19歳の秋、川端もまた伊豆を旅行したとき、
旅芸人と道連れになった。
その体験をふまえた私小説的な中編であり、
純な恋愛感情と旅情とを描いている。


* 先生の1冊とは?

どうしても、涙が出る。/音楽好きは、感動好き。

*以下の画像は保存して、A4サイズで印刷することができます。



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<図書室内に設置されたコーナー>
IMG_0165+(2)_convert_20121024105605.jpg 図書室音楽好き_convert_20121024105243

「どうしても、涙が出る。」
 人間っていいな。悲しくないのに涙がにじむ3冊。


 1 『34丁目の奇跡』  ヴァレンタイン・デイヴィス
 2 『日本一心を揺るがす新聞の社説』  水谷もりひと
 3 『幸福を見つめるコピー』  岩崎俊一

「音楽好きは、感動好き。」
 何度も聴きたい曲があるように、
        何度も読みたい物語がある。


 1 『いつも音楽があった』  倉本聰
 2 『セロ弾きのゴーシュ』  宮澤賢治


* はじめの1冊×100とは?

読書ガイダンス(9月の総集編)

読書の秋です。
6月から続いているガイダンスもいよいよ大詰めを迎えました。

9月に行ったガイダンスの模様をお伝えします。

*これまでのレポートはこちら。
【第1回のレポートを読む】
【第2~10回のレポートを読む】
【第11~15回のレポートを読む】
【第16~18回(夏休み中)のレポートを読む】



<第19回>普通科2年1組
  「県庁おもてなし課」有川浩著
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観光コースであるこのクラスにぜひ、と思い紹介した。
私が一番この本に惹かれたのは、
どんどん町や人が元気になっていってワクワクするところや
きれいにアピールされた観光名所ではなく、
この中にでてくるパラグライダーの人みたいに、
好きな場所を持っているキャラクターに共感できたところだった。

読み終わった後、高知に旅行に行きたいと思わせてくれる作品だった。
立ちはだかる壁を地道に突き崩していく様が爽快で、
巻末の対談も作品の一部のようで興味深かった。

この本を紹介する時の一番のポイントは、
「自分たちの地元にこそいいものがある」と気付くことだ。
地域の歴史や文化は物語。
地元に愛着をもって観光を考えるところに、
有川さんが読者に伝えたかったメッセージが
隠されているのではないだろうか。

そんな思いから、
北村泰生さんの「世界遺産姫路城」の写真集も紹介!
世界遺産姫路城_convert_20121017131255


北村さんの写真はどのページも鮮やかで、
普段見られない、姫路城の姿を映し出してくれる。
素晴らしい作品なので、「姫路学」を学んでいるみんなに
地域の歴史や文化を再発見する機会を見つけて欲しいと思い、紹介した。


<第20回>普通科2年2組
  「おしまいのデート」瀬尾まいこ著
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瀬尾さんの魅力をもっと伝えたいと思い、またまた登場!
今回は、瀬尾さんの読者に対するメッセージに注目した。
瀬尾さんの視点でものごとを捉えることは、
想像力や思考力につながり、
また新たな発見やその時その時で感じる自分の
心の動きを知ることができる。
これも読書の魅力だと思う。

みんなにもそのことを理解して欲しいと思い、
瀬尾さんのやさしさに触れることのできるこの作品を紹介した。

何度も紹介するうちに、
私自身も瀬尾さんの魅力にどんどん惹かれ、
物語を自然に語れるようになっていた。

自分のことばで表現するから、
また一歩、新たな発見があり、
その作品に親しみを感じるのではないだろうか。


<第21回>普通科2年3組
  「『最高齢』プロフェッショナルの教え」 徳間書店取材班著
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これからの将来について少しでも考えるきっかけになればと思い、
「人生について学ぶ」というテーマを選んだ。

「一生もの」の仕事をどうやって手に入れたのか。
15人の達人たちが「仕事の壁」を乗り越える技術を
語ってくれる本。

人の生き方をみて、そこから何かヒントを得て、
自分のものにして欲しいということを伝えた。

この本に紹介されている達人たちのメッセージは
どれも魅力的で、何かひとつのことに夢中になれる素晴らしさを伝えてくれる。


<第22回>普通科2年4組
 「生き方の演習」塩野七生著
 「生きているだけでいいんです」香山リカ著
生き方の演習_convert_20121017131317 生きているだけでいいんです_convert_20121017131306

誰かの生き方に触れることによって、
自分を変えられるかもしれない。

しかし、それは自分次第。
やろうと思えば、どんな困難でも乗り越えていける。
何かを学ぼうと焦るのではなく、楽しめればそれでいい。

だから、最後まで読めなくても、
また次に新しい本に出会えればいいのだし、
いろいろな角度から1冊の本を見て欲しい。

塩野さんの読書に対する考え方から、
もっと幅広い視点で本の魅力を感じて欲しいという思いで紹介した。


<第23-26回>普通科2年5組、6組、7組、商業科2年1組
  「心を整える」長谷部誠著
  「『最高齢』プロフェッショナルの教え」徳間書店取材班著
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長谷部選手の
「読書は自分の考えを進化させてくれる」
「音楽の力を活用する」
ということばが印象的だった。

長谷部選手がなぜプロになってから本を読もうと思ったのか?

長谷部選手のおすすめ本(「悩む力」や「人を動かす」「人間失格」)なども紹介!
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また、人生の岐路に立たされたとき、
ひとつだけ意識しているのは
「あえて難しいと思った方を選択する」ことだと書かれており、
長谷部選手の生き方から、
みんなも何かヒントを得て、
自分の糧にしてもらいたいと強く感じた。

本には多くの人生が描かれている。
今の自分とちがった生き方を楽しむことで
本の魅力をもっと広げて欲しい。



2年生のガイダンスは、
進路のことや将来について考えるきっかけになる本を中心に紹介しました。
今の自分としっかり向き合って、
将来を考えて欲しいという思いでガイダンスに臨みました。

今まで貸出がなかったクラスも
ガイダンス後は放課後毎日来てくれるようになり、
全学年の利用が少しずつ増えています。
新着図書の紹介などをはじめ、
これからますます
活気のある図書室づくりを目指していきたいと考えています。

読書ガイダンス(夏休み期間)

1学期中に都合のつかなかったクラスについては、
夏休み期間中の全校登校日などに合わせて
ガイダンスを実施しました。

8月3日と6日に行ったガイダンスの模様を
お伝えします。

*これまでのレポートはこちら。
【第1回のレポートを読む】
【第2~10回のレポートを読む】
【第11~15回のレポートを読む】



<第16回>特進クラス2年1組・3年1組(合同)
   「シカゴより好きな町」 リチャード・ペック著
   「くちびるに歌を」   中田永一著
シカゴより好きな町_convert_20120810110257 くちびるに歌を_convert_20120810111200

リチャード・ペックの作品は、読者を引き付ける魅力があり、
元気あふれるダウデルおばあちゃんから
自分の人生を凛々しく生きる逞しさを
感じ取って欲しいと思いました。

銃をぶっぱなし、次から次へと騒動を引き起こす
豪快なおばあちゃんだけれど、
それは、すべて自分の人生を楽しむため。
自分の生き方に全力でぶつかっていこうとするパワーを
心いっぱいに楽しんでもらいたいと思いました。

2冊目は、長崎県西部の五島列島の中学校が舞台で、
全国コンクールを目指す合唱部とその家族の物語。

私のコーラス部での体験を交えながら、
その日その日を懸命に仲間と同じ目標をもって取り組む姿勢から、
団結力や最後まであきらめないで達成することの大切さや
仲間との絆から自分の生き方を見つめてもらいたいと考えました。

今回、私が伝えたかったのは、
ダウデルおばあちゃんからは凛々しく生きる力強さを
合唱部の中学生からは、仲間との絆や最後まであきらめないで
全力で取り組む姿勢です。
少しでもこの思いが伝わればと思います。


<第17回>商業科1年1組
   「穴 HOLES」ルイス・サッカー著
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グリーン・レイク少年矯正キャンプにおけるスタンリーは
お金もなければ頼れる味方もいない。
彼の育った社会においても弱者。
スタンリーはあきらめず、毎日穴を掘ります。
自分の自由時間には仲間に文字を教えました。
命の危険を覚悟で脱走した友だちを追いかけ、
タマネギをかじりながら生きながらえました。

彼は、グリーン・レイクでの共同生活や穴堀から、
「どんな逆境の中でも希望を捨てない芯の強さ」を学びました。

生徒たちには、
誰にでも逆転のチャンスがある。
いつでも希望を失うことなく、
自分に自信をもって前に進んで欲しいということを伝えました。

この作品は1999年にニューベリー賞(*)を受賞しています。
ニューベリー賞とは何か、
またなぜスタンリーが無実の罪で捕まってしまったのかについても
説明しました。


<第18回>特進クラス1年1組
   「穴 HOLES」ルイス・サッカー著

前回と同じ本を紹介しました。
あきらめずに前に進めば、
どんなことも乗り越えられるんだというメッセージが
伝わればと思います。



*ニューベリー賞:
1922年に米で制定された、世界で最も古い児童文学賞。
受賞作品が決まると、書店に特集コーナーが設けられ、
学校では受賞作品にまつわる授業が行われるなど、
米の読書文化に大きな影響力を持っている。

野火 #selected by 国語科

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『野火』 大岡昇平
selected by 国語科 摺河愛美先生


フィリピン戦線に取り残され
餓死の危機に直面する田村上等兵の姿は、
戦争を経験したことのない私たちに、
戦場の別の過酷な一面を見せる。

平凡な多くの日本国民が「戦争」の名の下に戦場に送られ
否応なく戦わされ見捨てられる理不尽さを、
作者は兵士としての実体験を基に
臨場感あふれる筆致で描いている。

平和を当たり前のように享受する私たちがいかに幸運で、
その平和がいかにもろい基盤の上に成り立っているかを
顧みることになる作品である。


* 先生の1冊とは?

連結決算がよくわかる本 #selected by 商業科

連結決算がよくわかる本(PHP出版サイトより)


『連結決算がよくわかる本』 北條恒一
selected by 商業科 井元淳司先生


わが国に連結決算制度が導入されて
10年になるわけですが、
日本は中小企業の数が多く、
世界からその実体の統一化が求められていました。

つまり会計も、
次第に国際化の時代に入ったことになります。

とりわけ日本に投資をする外国人投資家は、
日本株式の40%を動かすと言われます。

この連結財務諸表規定について、
本書を参考書がわりに学習していくと良いと思います。


* 先生の1冊とは?

大平光代さんの3冊 #selected by 家庭科

くらべない今日を生きる陽だまり

『くらべない生き方』『今日を生きる』『陽だまりの時間』 大平光代
selected by 家庭科 藤原定子先生


中学時代はいじめにあって自殺未遂、
非行に走るが、立ち直り、
29歳で司法試験に受かって
養父に自分を認めさせたかった。
弁護士になり、2003年には女性初の大阪市助役に
就任しました。

あなたがいじめているのは嫌いな子、
目障りな子かもしれない。

でも、その子はその子自身なんです。
人はそれぞれ違う。
その違いを認める広い心を持ってほしい。

苦しい状況が一生続くわけではない。
学校であれば卒業があります。
ですから絶対に自殺なんてしないでほしい。

教科書、「家族・家庭」で一部分が紹介されています。
この3冊を併せて読んでほしいと思います。

(*『くらべない生き方』は鎌田實氏との共著です)

* 先生の1冊とは?
プロフィール

兵庫県播磨高等学校

Author:兵庫県播磨高等学校
2021年に創立百周年を迎える兵庫県播磨高等学校です。
「読書の学校づくり」を推進中です。

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