伊豆の踊子 #selected by 国語科

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『伊豆の踊子』 川端康成
selected by 国語科 中尾和男先生


旅先の伊豆で、
一高生の「私」は旅芸人の一行と道連れになり、
その中の若い踊り子に魅かれる。

旅芸人たちの素朴で温かい雰囲気に包まれて、
彼女らの「いい人ね」という言葉にも、
素直に反応する「私」。
そして、下田港で見送りの踊り子たちと別れ
船が出た後には、快い涙が流れる。

19歳の秋、川端もまた伊豆を旅行したとき、
旅芸人と道連れになった。
その体験をふまえた私小説的な中編であり、
純な恋愛感情と旅情とを描いている。


* 先生の1冊とは?

野火 #selected by 国語科

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『野火』 大岡昇平
selected by 国語科 摺河愛美先生


フィリピン戦線に取り残され
餓死の危機に直面する田村上等兵の姿は、
戦争を経験したことのない私たちに、
戦場の別の過酷な一面を見せる。

平凡な多くの日本国民が「戦争」の名の下に戦場に送られ
否応なく戦わされ見捨てられる理不尽さを、
作者は兵士としての実体験を基に
臨場感あふれる筆致で描いている。

平和を当たり前のように享受する私たちがいかに幸運で、
その平和がいかにもろい基盤の上に成り立っているかを
顧みることになる作品である。


* 先生の1冊とは?

武蔵野 #selected by 国語科

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『武蔵野』 国木田独歩
selected by 国語科 古林ひろみ先生


今からおよそ110年前の作品。
東京郊外の雑木林の風情を美しい文章で綴っている。

独歩が歩く「武蔵野」の風景は、
自然と生活とが密接した
古き良き時代の「日本の原風景」を
間近に感じさせてくれる。

音楽を聞くように、
文章のリズムを味わいながら読み進めていくと、
現実から少し離れた別世界の中で、
ゆっくりと時間が流れる感覚を体験できるはず。

タイムスリップして「武蔵野」を散策してみては?


* 先生の1冊とは?

こころ #selected by 国語科

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『こころ』 夏目漱石
selected by 国語科 古林ひろみ先生


人間のエゴと倫理を深く追求した小説。

人は追い詰められた時、
自分の中に潜む“エゴイズム”と向きあうことになる。
そのエゴにより、
人に裏切られ人間不信に陥る苦しみと、
人を裏切り罪悪感に苦しむ
両面が描き出されている。

明治の終焉を背景に、
自殺という重いテーマを表現しているが、
その部分を省いて捉えても、
人間が抱えるいくつかの大きな課題を
深く考える機会が得られることと思う。


* 先生の1冊とは?

鼻 #selected by 国語科

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『鼻』 芥川龍之介
selected by 国語科 中尾和男先生


異様な長い鼻に悩む禅智内供は、
奇妙な治療で鼻を短くしたが、
周囲の人間の嘲笑の目は、
以前よりひどくなり困惑する。

そんなある夜、
鼻は元どおりになり
内供は晴れ晴れとした気持ちになる――

『今昔物語集』『宇治拾遺物語』に
材をとった短編小説。

ユーモラスな話であるが、
他人の不幸を喜ぶ傍観者の利己主義への諦観と、
周囲の目に振り回される弱い自我への、
手厳しい批評が含まれている。

夏目漱石に賞賛された出世作。


* 先生の1冊とは?
プロフィール

兵庫県播磨高等学校

Author:兵庫県播磨高等学校
2021年に創立百周年を迎える兵庫県播磨高等学校です。
「読書の学校づくり」を推進中です。

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