図書館司書の読書だより #3

図書館司書の読書だより 第3回
サッカー部のデビュー戦

サッカー部応援_convert_20170518105819

今年新設のサッカー部が、5月14日(日)に神戸弘陵高校と対戦しました。
神戸弘陵高校は、昨年全国大会に出場した強豪校です。

初の公式戦でもあるため、
神戸新聞、読売新聞などで取り上げられました。

図書室でもサッカー部を応援する気持ちで、
サッカーの本を入り口前のボード前に展示していました。

試合は残念ながら0-1で負けてしまいましたが、
サッカー部のこれからを
図書室からも応援していきたいと思っています。


[ 展示した本 ]
『基本から戦術までよくわかる女子サッカー』
『銀河のワールドカップ』 
『まるごと女子サッカー上達法』
『新なでしこゴール!! 女子のためのサッカーの本』
『スタジアム・ホール・シネマコンプレックスで働く人たち』
『10代スポーツ選手の栄養と食事―勝てるカラダをつくる!』
『スポーツから気づく大切なこと。』
『心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣』


図書館司書の読書だより #2

図書館司書の読書だより 第2回
インドネシアからの留学生

「かるた」を楽しむ_convert_20170512145731

新年度が始まっています。 

4月19日からインドネシアの留学生10人が来校、
留学生と本校のホストファミリーによる
2泊3日の蒜山交流プログラムが
蒜山高原セミナーハウスで行われ、私も参加しました。

留学生たちの滞在中には、図書室で過ごす時間もありました。

1年間の留学生として受け入れているアイクさんとラヌムさんに、
以前、日本の「かるた」を教えたことがありました。

今回、アイクさんとラヌムさんが
短期留学の生徒たちにかるたを説明してくれて
皆で楽しむことができました。

とても盛り上がり、こんなに楽しんでもらえるとは
思ってもいなかったのでとても嬉しく思いました。

かるたのことは、
日本の四季や文化、食べ物、学校生活などを
英語で紹介している『英語で日本を紹介しよう』というシリーズの
第5巻「日本の遊び」を紹介している本を見ながら理解を深めています。

71XETXY28rL_convert_20170512161338.jpg

英語で日本を紹介しよう ⑤日本の遊び
ポプラ社  居村啓子 監修


また、10人の留学生の滞在中には
インドネシアに関する本を紹介するコーナーを設置しました。

次のような本を紹介しています。
アイクさんとラヌムさんと一緒に!
ラヌムさんとアイクさん_convert_20170512152041

『単語でカンタン!旅行インドネシア語会話』
『旅の指さし会話帳②インドネシア』
『ジャカルタ ジャワ島 タビトモ』
『インドネシア バリの踊り子 マン・アユ』
『インドネシア 2015~2016年版 地球の歩き方』
『インドネシアが選ばれるのには理由がある』
『体験取材!世界の国ぐに15 インドネシア』
『可能性の大国インドネシア』
『翻訳できない世界のことば』
『誰も知らない世界のことわざ』

読書散歩 #72

読書散歩 第72回
アンパンマン


皆さんのほとんど方が、幼い時
アンパンマンに夢中になられたのではないかと思います。
また、少し大きくなったときには、
「もう子供ではない。アンパンマンなんてもういやだ。」
と思った方も
多いのではないでしょうか。

「アンパンマンのマーチ」の歌詞を覚えておられますか。

 なんのために うまれて
 なにをして いきるのか
 こたえられないなんて そんなのはいやだ

で始まります。私は、孫と楽しむためにオカリナで
「アンパンマンのマーチ」を練習している時に、
「この歌詞、幼児向けの歌詞ではないよなあ。」と
感じました。
そう思われませんか?

アンパンマンの生みの親で
「手の平に太陽を」の作詞者のやなせたかしさんが、
この歌の答えを書かれたのではないか
と思われる本に出会いました。


61qLAlvY1IL_convert_20170427162151.jpg

アンパンマンの遺書
やなせたかし
岩波現代文庫


本屋さんでたまたま見つけて、購入しました。
というのも、「はじめに」に、
 「僕が死ねば、アンパンマンがどういう風にして
  ぼくの中で育っていって
  世の中へ出て行ったのか解らなくなる。」
という一文があったからです。

「起の巻」「承の巻」「転の巻」「結の巻」の4部に分けて書かれています。

やなせたかしさんの周りには、手塚治虫さんをはじめ、
有名な方がおられました。
周りの方々は、
早々にそれぞれ独自のキャラクターで颯爽とデビューされ、
自分だけ取り残された気持ちを切々と書かれています。
しかしその時その時に手がけたことが徐々に形を成して
アンパンマンを生み出したとあります。
奥様への愛情あふれる本です。

読んでいて多くの興味深い文を見つけることができました。
「承の巻」では、
 「非常に不思議なことに、ぼくのくだらない願いは
 たいてい実現する。」
と書かれています。

私は、いろいろな方に教えていただいた印象的な言葉を書き留めたノートに
「心得帳」と名前を付けており、心得帳の中身は増え続けていますが、
そこに「深く思う」という言葉があります。
ある講演会で、
「自分の願いをかなえるには、深く、深く思うことだ」と
聞きました。
深く思えば、その願いがかなうこともあるということです。
自分自身の深い思いが、お会いして話をしている人に伝わり、
さまざまな情報をいただける、そして願いがかなう。
専門学校の学生に先日、深く思ったことで願いがかなった
私自身の経験を交えて「深く思う」話をしました。
そのような経験を
やなせたかしさんは何回も経験されたのだと思います。

その時その時の人生の節目で
やなせたかしさんの思いに触れることができました。
また、亡くなる8か月前に書かれた
巻末の「九十四歳のごあいさつ」には、

 赤ちゃん番組とバカにされているアンパンマンは、
 実は内容的には決して子どもだましではなかったのだ。
 テーマソングは
 「なんのために生まれてなにをして生きるのか」と哲学的である。
 しかしすべてが幼児枠にはめられたために驚くべき現象が起きて、
 ぼくはぎょうてんしてひっくりかえってしまうのである。

とあります。

やなせたかしさんの自身の
「なんのために生まれてなにをして生きるのか」への
答えは明確に書かれてはいませんが、
「やなせたかしさんご自身の生きている」そのことが
その答えのように思いました。
やなせたかしさんの子ども「アンパンマン」への
深い愛情あふれる一冊でもあります。

私がアンパンマンのテーマソングで感じた疑問が
解けたように思います。
読み終えて、さわやかなあたたかい気持ちになった本でした。

読書散歩 #71

読書散歩 第71回
インターネット版の新聞記事で
紹介されていた本


各新聞社はインターネット版の新聞を
会員登録すれば読めるようになっています。
過去の新聞記事を検索したり、
過去の新聞紙面を見ることができたりします。
なかでも、インターネット版でないと読めない随筆などが
掲載されていることがあり、なかなか楽しいものです。

私も、購読している新聞社に会員登録して
インターネット版の記事などを読んでいます。
その中で、日曜日の読書欄ではなく
「新着ニュース」の中で紹介されていた本を紹介します。
仕事帰りに本屋さんに寄って購入し、
通勤電車の中で読みました。
乗り越してしまいそうになった2冊です。

この2冊は、岩崎先生にも紹介しています。
これから文章を書くことが多くなる生徒の皆さんにお勧めです。


41Gwqk0VJgL_convert_20170311104758.jpg

書く力 私たちはこうして文章を磨いた
池上彰 竹内正明
朝日新書


私もこのように「読書散歩」を書くときには、
どのように書けばいいのかと
迷ってしまうこともしばしばです。

最初は思うことを字数も、長さも考えずに
ただひたすらに思ったことや感じたことを書き連ねます。
何日かおいて読み返しますと、意味が通じなかったり、
繰り返し同じことを書いていたりします。
その時は思い切ってばさばさ切っていきます。
また、数日してから読み返し、表現なども考えます。

この本はジャーナリストの池上彰さんと
読売新聞の「編集手帳」を書いておられる
竹内正明さんの対談ですが、
本文より先に竹内さんが書かれた「対談を終えて」を読み、
さらにこの本を読んでいくのが楽しみになりました。

読み終えて、グサッと突き刺さったことが多かった本です。
予想通りの本でした。
気になったところに付箋を貼りましたが、
読み終えてみると、付箋だらけでした。
付箋を貼ったところをいくつか紹介しますと、

★少なくとも常に「これは誰に向けて書いている文章なのか」を
自覚しながら書く。


このコラムも、最初は生徒の皆さんや同じ職場の皆さんに
読んでほしいと思った本を紹介するつもりで書き始めました。
しかし、書き進むにつれ、読み手を忘れて自分が楽しんでいました。
この一言で初心に帰ることを痛感しました。

★まずは、「読者を惹きつける書き出し」。
次に、「読者に予想させない展開」。
最後に、「書き出しと結びつけたオチ」。


私たちは、今まで文を書くには「起承転結」と教えられてきました。
第1回で紹介しました「その日本語、通じていますか」でも
結論がわかりにくいと紹介しました。
なかなか、たとえが面白く、なるほどと思ってしまいました。

★「好きな言葉」や「好きな表現」というのは、
本当はあまり「使ってはいけない言葉」だと思います。


文を書くときにあまり考えもせずに安易に済ませてしまう
自分自身を発見しました。

紹介記事の締めくくりの文章は、

 文章は技術の結晶としてあるのだろうが、
 感情をコントロールする、自慢話は控える、練習を欠かさない、
 といった文章心得は、
 そのまま精神修養の徳目にも使えそうだ。
 文は人なり。心したい。

是非読んでください。おすすめの1冊です。



51aitll0ZRL_convert_20170311104729.jpg

文庫解説ワンダーランド
斎藤美奈子
岩波新書


まあ、何と歯に衣を着せぬ言い方でしょう。
文庫本を読むときには、
まず解説から読んでから本文を読み始める私にとって
驚きの1冊でした。

「文庫本の巻末についている『解説』は何のためにあるのだろう。」
という一文から始まる「序にかえて」から、
引きずり込まれた本でした。
「解説」についてよくもこれだけ辛口に書けたものだと感心します。

曽野綾子さんが解説を書いている「小公女」の章には、
「この説教くさい解説の主は、訳者の曽野綾子である。(中略)
『小公女』までダシにするんだもんな。
 困ったもんだな。曽野綾子。」
と書かれています。
この本全体にわたって、
この口調(文調?)で、この辛口で書かれています。

「小公女」をはじめとして夏目漱石の「坊ちゃん」、
マルクスの「資本論」、松本清張の「点と線」などが、
「あの名作に、この解説」「異文化よ、こんにちは」
「なんとなく、知識人」「教えて、現代文学」の4章に分けて、
延々と「解説」を比較しながら話が進ん行きます。

「解説」をただ何となく、本に書かれている概要なり、
読む視点を探るために読んでいた私には、
本当に驚きであり、面白い本です。

「おーおー、ここまで言うか。」とか「そーか、なるほど。」と
感じながら読みました。痛快な1冊です。
本文についてあまり詳しくは書きませんでしたが、
是非読んでください。

読書散歩 #70

読書散歩 第70回
Yさんからのおいしい贈り物


鳥取のYさんから大きな封筒が届きました。
わくわくしながら開封すると手紙には

 月刊雑誌「ディスカバージャパン」に
 松江・彩雲堂の「彩紋」という和菓子が紹介されていました。
 お茶を嗜まれる先生に“これだ!”と思いました。
 お茶請け一回分程のささやかな量で申し訳ありません。
 別の箱の「おかし」は賞味期限長そうなので、
 お仕事の合間、合間にゆっくりとお召し上がりください。

とありました。
「彩紋」は包装紙が棟方志功の絵です。

彩雲堂彩紋包み紙(棟方志功筆書き)_convert_20170220103116


もう一つの箱には、表には「謹製 おかし」と、
横には「創業明治三十四年 菓子司『潔』」と書かれていました。

IMG_2629_convert_20170220103015.jpg


「ふ~ん。こんなお菓子があるのか?」と思いながら箱を開けると
本が入っていました。
「そら、賞味期限長いわなあ」と言いながら、
妻と二人で笑い転げました。

岡潔(おかきよし)は、「おかき、よし」です。
菓子司『潔』はおいしいおかきを作っておられるのでしょう。

電話をしてお聞きしますと、
この箱は一生懸命手作りされたそうです。
「賞味期限は100年以上あるわなあ」と
電話も楽しいひと時でした。

大笑いもプレゼントしていただき感謝、感謝です。
「彩紋」もおいしくいただきました。

「謹製 おかし」はじっくりと時間をかけていただきました。



212353_convert_20170220103236_20170220103701308.jpg

岡潔 数学を志す人に
岡潔
平凡社STANDARD BOOKS


この本の帯には「栞執筆:松岡正剛」と書かれています。
挟み込まれている栞から読み始めました。

この本に収録されている随想は、
 生命(1965年64歳)、こころ(1964年63歳)、天と地(1964年63歳)、
 数学を志す人に(1963年62歳)春宵十話(1963年62歳)、
 かぼちゃの生い立ち(1964年63歳)、数学と大脳と赤ん坊(1964年63歳)、
 ロケットと女性美と古都(1964年63歳)、日本的情緒(1963年62歳)、
 物質主義は間違いである(1968年67歳)、宗教について(1963年62歳)、
 六十年後の日本(1965年64歳)、人とは何か(1969年68歳)
が掲載されています。

それぞれの随想の最後に書かれた年とその時の年齢まで書かれています。
書かれた時が近いものですから、同じことが何回も繰り返し出てきます。

「教育するには時期が決まっている。」と何回も出てきます。
ご自身の経験からのことと思いますが、
「ほんとにそうなの?」と頭をひねってしまうことが
しばしばの本でした。
また、読んでいて、岡潔さんの考えには
「なるほど」と思うところがたくさんあるのですが、
論理の飛躍があり、「なんでこんな結論になるの?」と
感じるところもたくさんあります。

「宗教について」という随想も掲載されていますが、
仏教の経典を理解しないとわからないところがあり、
理解できないところもあります。

松岡正剛さんが栞に
「ふりかえってみると、岡潔に教えられたこと、嬉しくなったこと、
虚を突かれたこと、泣きそうになったことはそうとうにある。」
と書かれています。
このように感じられる松岡さんにも感心してしまいました。

このシリーズはYさんも「なかなかおもしろい」と言っておられました。
新しいことを、また、Yさんに教えていただきました。

寺田寅彦、野尻抱影、中谷宇吉郎、牧野富太郎、櫛田孫一、
稲垣足穂、朝永振一郎などが刊行されていくようです。
読んでみたい人が続いています。

プロフィール

兵庫県播磨高等学校

Author:兵庫県播磨高等学校
2021年に創立百周年を迎える兵庫県播磨高等学校です。
「読書の学校づくり」を推進中です。

カテゴリ
最新記事
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR